AIとの付き合い方 ― シニアのためのAI講座 ―(1)

第1回:AIが当たり前になった時代

 AIという言葉は昔からあり、これまでにも何度かブームとなってきました。
2022年頃、ChatGPTが知られるようになると、第4次AIブームと呼ばれる時代に入りました。 
 当初は「こんなものか」という印象だった方も多いかもしれませんが、あっという間に機能が高まり、今では手放せない存在になりつつあります。
 ここでは、ITがそれほど得意ではなく、AIは気になるものの「どう利用したらよいのか迷っている」シニアの方に向けて、AIとの付き合い方についてお話ししていきたいと思います。
 ニュースなどで気になるのは、プラス面よりもマイナス面ではないでしょうか。
 どうしても否定的な側面が目につき、「AIなんて……」という気持ちになる方も多いと思います。そこで、正しく付き合っていくために、まずはAIの欠点から見ていくことにします。

AIによく言われる欠点

 1.自信満々に間違うことがあります
 2.知ったかぶりをすることがあります
 3.空気を読むのが苦手です
 4.最新の出来事に弱い場合があります
 5.立場や背景を勝手に決めてしまうことがあります
 6.得意・不得意の差が大きいです
 7.正しさより「それらしい答え」を優先することがあります
 8.最終的な責任は取ってくれません
 9.使い方を間違えると頼りすぎてしまいます
 10.万能ではありません

 よく言われる欠点は、だいたいこのような内容です。
 これらを読んで、「なんだか人とそっくりだな」と思った方も多いのではないでしょうか。自分の周りにも、こんな人が何人も思い浮かぶかもしれません。
 では、私たちはそうした人たちと、どのように付き合っているでしょうか。
 欠点があるからといって避けるのではなく、欠点を理解したうえで、ビジネスパートナーや友人として付き合っているはずです。
 AIとの付き合いも同じです。欠点を理解し、その上で相棒としてうまく付き合っていけばよいのです。
 最初は「欠点が多すぎるのでは」と感じるかもしれません。しかし、AIを一人の相手と考えるのではなく、その中にさまざまなタイプの相手がいると考えると、少し見え方が変わってきます。
 私たちは仕事や日常生活の中で、多くの人と関わり、それぞれの特徴を意識しながら過ごしています。AIも同じように捉えればよいのです。
 そして何より、どんなパートナーと仕事をしていても、最終的な実行責任は自分にあります。

相手を理解し、長所を生かしながら物事を進める――これは、長い経験を積んできたシニアの方にとっては、ごく当たり前の感覚ではないでしょうか。

 だからこそ、AIを単なる道具としてではなく、よきパートナー、よきチームとして付き合っていけるのだと思います。

 次回は、もう少し具体的に、AIとの付き合い方を噛み砕いてお話しします。